第11回:平成28年1月25日
今年に入って初めての勉強会でした
今回の勉強会では、先々月の勉強会の時に課題とした
最近の「産科学の教科書を熟読」したうえで
妊娠・出産による解剖学的・生理学的・形態的変化をふまえた
ケアの根拠について検討し
助産師が行う保健指導・育児指導の根拠を考えていく
というテーマに沿って行いました
前回の勉強会報告でも書いていましたが・・・
周産期におこる現象についての記載が
妊娠特有のことであれば記載されていますが
生理学的、生化学的、病理学的な根拠、機序については省略されています
これは、おそらく、医師は各科の特徴を学んでいく前に、きっちりと
基礎医学を履修しているからだと思います
そして、助産師は看護学がその基礎になりますので
基礎医学を多少はかじっていますが
あくまで、現象に目を向け
現象を出発点として
それに対するケアを考えるプロセスを訓練してきているのが
特徴ではないかと思います。
つまり、ある現象(≒症状)があったときに
医師は 症状を起こす機序にまで追求して、キュアを実施し
看護職(助産師)は 症状から派生する生活の不具合に対するケアを実施している
すなわち、根拠≒症状としていることが多いのではないかなぁと感じました。
また、育児知識については書いてないことにも驚きました。
私たちが、「今」、当たり前のように行っている「育児指導」の知識が
どこからきたのか。。。
自分たちが「根拠」と思っていたことが、
思っていた以上に、飛躍しているのではないか
本当に驚きました(><)
でも、そこから見えてきたものがあります
現状の法律、学習課程において
「助産師は 育児の専門家ではない」
これを、まず、認めることからはじめ
だからこそ、改めて
助産師が育児指導(周産期~乳児期)の専門家としてあるために
認知されるために
どうあるのか
どうしていくのか
を考えて行こうとなりました
次回以降は、
助産師が保健指導・育児指導をするための提案を
発信できるように
より具体的かつパターン化しながら意見交換を行い
MBコラボの活動として発信できる形にしていきたいと思っています
次回は2月25日(木)に行います
・助産師のする保健指導・育児指導スタイル
・エビデンスをどうとらえるか
を中心に意見交換していきたいと思います。
原則、四条烏丸近辺のカフェなどで場所を変えながら、行います
興味、関心をお持ちの方は、ぜひ、ご参加ください
第12回:平成28年2月25日
はやいもので、もう12回目となり、ちょうど、この勉強会が始まって丸一年です。
助産師がする保健指導・育児指導の具体的な中身を考えて行こうから始めましたが
根拠(エビデンス)を列挙する段階で、迷い、気がつき
どんどん概論、概念的なものを考えて行くことに変化して行っています
ですが、概念を考えることによって、日々の保健指導・育児指導に
一本すじが通ったものが見えてくるようなそんな印象を抱いています
今回は、
・助産師のする保健指導・育児指導スタイル
・エビデンスをどうとらえる
をテーマに話し合っていきました
当初の予定では、1年経ったら、資料を作成していくぞ~としていましたので、
今回からは、発信していくための「言語化」を意識しました。。。
が、難航しています。。。
誤解なく、過不足なく、でも、わかりやすく
難しいです(>_<)
でも、使う単語一つとっても吟味することにより
これも、日々の指導を行うときの訓練にもなるなぁと思いました
難航したため、
・助産師のする保健指導・育児指導スタイル
しか、検討することはかないませんでした(^_^;)
ちなみに、この勉強会の結果として、
どんどん、MBコラボのホームページ上で公開していこうという
流れにもなりました!
次回は3月24日(木)に行います
・エビデンスをどうとらえるか
を中心に意見交換していきたいと思います。
原則、四条烏丸近辺のカフェなどで場所を変えながら、行います
興味、関心をお持ちの方は、ぜひ、ご参加ください
第13回:平成28年3月24日
今回の勉強会では
やはり、難航しました。。。
言葉って難しい・・・
特に、「エビデンス」についてでしたので
保健指導のエビデンス
育児指導のエビデンス
理論と現実で指導すること求められることとの距離感があると感じる部分を
どう、縮めていくか、どう「助産師が」扱うか・・・
なんとなく、うすらぼんやりと見えているのだけど
ぱしっと見えてこなくて
で、こんな状態に陥ったときに、固執していても仕方がない!
1年の勉強会を通して、ずいぶん、目指したい保健/育児指導に対する
概論が明確になってきたかなと、共通認識されてきましたので!
そこで、そろそろ、各論的に取り組んで行き
その中で見えてくるもので
さらに概論が掘り下げられていくのをやってみようということになりました。
取り組みやすく、また、日々の指導経験で手薄だなと思うものを
検討した結果!
・妊娠中の長距離移動(いわゆる“マタ旅”)をどう指導するか
について意見交換していきたいと思います
次回は4月28日(木)に行います
原則、四条烏丸近辺のカフェなどで場所を変えながら、行います
興味、関心をお持ちの方は、ぜひ、ご参加ください
第14回:平成28年4月28日
ゴールデンウィークを挟んで、すっかり、報告がおそくなってしまいました・・・
今回は「マタ旅」をテーマに話し合う予定でしたが
勉強会の前半で話はどんどんそれていき
結果
ママからきく相談内容はどの月齢あたりできくことが多いか
を中心に勉強会が進んでいきました
勉強会の初期に「どんな内容の指導が必要か」を検討して頓挫していましたが
1年以上かけて勉強会を重ねてきた経験がいきてきたのでしょうか
ママの欲しい情報「しんどいこと」が、欲しいとき「しんどい時」に手に届くために
という視点を軸に展開していくと、以外にもスムーズに展開できたなという印象が
ありました!
盛り上がったのですが、ハタと冷静な意見が出されました
でも、これだと、「しんどくなってから」しか届かない。。。
そうです、「しんどくならないため」=予防的指導も大切なことです
次回は、助産師主導として
何を知っていると、しんどくならないか
を考えながら、月齢と照らし合わせて検討していきたいと思います
次回は5月26日(木)に行います
原則、四条烏丸近辺のカフェなどで場所を変えながら、行います
興味、関心をお持ちの方は、ぜひ、ご参加ください
第15回:平成28年5月26日
今回は、助産師主導で何をどんなとき伝えたいかを話し合う予定でしたが
出席者の2名が「【母乳育児】指導」についてセミナーを新規開講したり
学生への講義をする予定があるため
「【母乳育児】指導」を「指導する」ことについて検討するというテーマになりました
基礎や原則だけではなく
最終的には
育児指導・保健指導を指導するときのすべてのベースになる倫理や哲学などという
奥深い話につながっていきました
次回は6月23日(木)に行います
原則、四条烏丸近辺のカフェなどで場所を変えながら、行います
興味、関心をお持ちの方は、ぜひ、ご参加ください
第16回:平成28年6月23日
レポートが大変遅くなってしまいました。。。
パソコンを起動すると「Windows10にアップグレードしてください」との表記が出て、それを始めたのはいいのですが。。。
終わらない。。。トラブルの原因を調べ、再トライしで、いつまでたってもパソコンが作業させてくれませんでした。。。
そして、やっと、やっと、できました。
今回は、
助産師から「何を知っていたら、しんどくならないか」を
月齢と照らし合わせながら、アイデアを出し合いました。
ほとんどの内容が、4月にやった「お悩みリスト」に含まれていたのですが
新たに加わったのが
「産後の養生」「里帰りから自宅への帰宅」「帰宅の準備」「育休明けの準備」など
生活リズムの変化のこと
時期が来たら、なし崩しで変化してしまうけど
生活リズムが大きく変化するときには不安だけでなく
実際に生活をスタートしたら「こなすしかない!」とがんばってしまう、がんばれてしまう
そして、疲れてしまったり、しんどくなったりしがちなところの情報提供が現状では少ない
実際の指導の中でも、それを情報提供や情報収集するという視点を提案することで、
ママ達のしんどさの軽減につながったという経験の声もでてきました。
そして、話は流れ
「助産師が育児指導できること」が、
どうすれば世間に認知されるのか
認知されるためには、助産師側の課題は何か、など
アイデア出しもかねて、自由にディスカッションしました
その中で、意外と共感しあえた共通点は
「共感で終わらないこと」でした。
「共感から始める」ことはもちろん大前提ですけどね!
そこから、「子育ての困った、しんどい」を「具体的に解決したい」に応えるために、
「『改善』を『提案』できる」育児『技術』指導
と「技術」として提案していくというスタイルはどうだろうと
当面の活動指針とすることにしてみました
次回は2016年7月28日(木)です
今回、みえてきた活動指針をもとに、活動内容を検討したいと思います。
第17回:平成28年7月28日
残暑お見舞い申し上げます
毎日毎日、暑い日が続きます。。。
少々ばて気味で、時間があくと、横になる日々が続いてしまいます(´・ω・`)
今回は、7月にあった助産師会主催の
CloCMiPレベルⅢ認証に活かせる研修受講の報告から始めました
この10年でずいぶん産科医療は変化しました。
いろんなことに関して「ガイドライン」が作成→導入され
さらに安全レベルが高まっています。
それに伴い、これらのガイドラインが実践の中で頭と体に叩きこみ
さらっと活用できるようになるには、相当な時間が必要という印象でした。
そして、だからこそ、育児指導も一定のガイドライン様のものがあれば、
指導する側も、それを受けるママも
今より「楽」になれるのかなぁという可能性も感じるというまとめになりました
その後は、指導書を作成するにあたって
その形式をさぐるために「抱っこ」をもとに
プロトタイプ(試作品)の作成に入りました
作成するのは二種類です
・助産師対象の 育児技術 指導 Ver.
・ママ対象の 育児技術 提案 Ver.
「安全」と「安楽」にわけ、意見を出し合い、項目を出し合うとこまでできました
次回は、それを、どう、まとめていくのか、どう表現していくのかを
検討していきたいと思います
次回は2016年8月25日(木)です
朝晩はずいぶん涼しいと感じる日も増えてきましたが
まだまだ日中は蒸し暑く、いろいろ、集中しにくい日々です
今回は、まず最初に、秋から始まる学生対象の講義について
レジュメなどから意見をいただきました
その後、先月に引き続き「抱っこ」の指導書作成です。
具体的な対象(ターゲット)を絞り、先月出した項目をさらに分類をし、
情報収集項目を整理し、指導を考える
実際に自分たちが指導をしていることなので、かなりスムーズに進みました
それをする中で、あらためて、気がつくのが、私たちは指導をするときに
たくさんのことを観察し、様々な状況を想定しながら、手で、目で、
そして、それだけでなく会話という手段を利用して情報収集をして、
対象者の意識しているニーズを引き出し
そして、意識していないニーズの可能性も考えさらに情報収集をする
それに対して、
ニーズを満たすためにできる、たくさんの指導項目の中から
項目を絞るためのアセスメントを行い
指導方法を絞るためのアセスメントを行い
そのうえで指導し、指導しながらも情報収集とアセスメントを同時進行して
よりよい指導をしようとしている
簡単にまとめると
「いろいろ、考えてやってるわ~」
なのですが(笑)
もちろん、最初からこれらができていたわけではなく、
試行錯誤、失敗と成功を積み重ねて、個々人の手法が確立されてくるわけです
それを、できる限り可視化、マニュアル化して
すべての助産師が指導できる形にする
やっぱり、大変です(^^;)
次回は安楽に関して提案方法について再考していくことをしたいと思います
それまでに、個々人が抱っこ指導しているときの自身の思考プロセスを意識することを
課題としたいと思います
また、今回の参加者は今日のまとめを
自身で、いったんレジュメという形にまとめなおすという課題も併せて出してます
次回は2016年の9月第4週が祝日になっていますので
次週2016年9月29日(木)です
いつまで暑さが続くのかと思われましたが、
一気に気温が下がり、扇風機を片付けたその手でこたつを出したり、
夏の寝具のタオルケットを片付けた手で冬の布団を出したりと
「合い」○○を通り過ぎた日々ですね
今回は、前回から今回までの期間に、参加者それぞれに
専門職や看護学生対象の講義をすることがあったので、
まずはその報告と、そこから推測される
「いまどき」について情報交換や感想を述べあいました
その後、最近のテーマである「抱っこ」の指導書作成です。
先月の宿題とした先月までの会議で出てきている指導案を
提供資料を前提とした清書をした結果を比較しあいました
そこから感じ取れたものをまとめてみます
助産師は指導に伴い資料を作ることが非常に多い
そのため、過不足なく、誤解なく情報を取捨選択して提供すること、
傷つけないように、責めないような表現を駆使することには
長けていますし、経験年数にかかわらず一定レベルの資料を作る率は高く
また、経験を積めば積むほど、そのレベルは上がっていく傾向を感じます
ただし、資料を「見てもらう」「読んでもらう」「手に取ってもらう」という
視点や努力が乏しい
もちろん、そこに関しては「編集」とか「デザイン」という
これまた専門的な知識が技術が必要ですし
そこに関して個性として得意とされている方もおられます
しかし、全体的にみると、一様に低いという印象です
ですが、現在、私たちの対象となるママも専門職のほとんどが
幼少期から「見やすい」「理解しやすい」「記憶に残しやすい」デザインの
優れた教科書や参考書に触れています。
看護・助産の分野における参考書もそうです。
にもかかわらず、私たちが作る資料はどうでしょうか・・・
もちろん、それは、学生時代の基礎指導にもなかった視点ですので、
できなくて当然です。
ですが、あるデザイナーの個人的意見によると
「デザインの70%はセオリーで、センスや才能はその先」とのことです
ですから、私たちが作っていく資料はそのデザインの部分も
少しは勉強したり、意見を出し合っていく方向で
「内容が適切」なだけではない
手に取ってもらいやすく
対象のほしい情報が見つけやすく
見やすく
読んでもらいやすく
理解しやすい
記憶に残りやすい
資料作りを目指してみようということが、これまでの清書から見えてきた結論です
次に、安楽を高める提案ができる指導をしていくにあたって、
なるべく方法論(How to化)していくために
ママから出てくるS情報をさらに深めていくために
追加でする質問を5W1Hにのっとって、考えました
そうすることで、資料を作るときの記載順序がみえてきました
次回は2016年10月26日(木)です
今回の宿題は、
今回までのまとめを
B5サイズに配置してまとめること
みえてきた記載順序はとても表現が硬いので(苦笑)
この言い換え表現を考えること
です
また、次回の予定テーマは
「指導方法を表記していく」か「解説を考える」かどちらかになりそうです
冷え込みがグッとくる時期になってきました。
今回で勉強会も20回目を迎えました!
この報告を書くまで、気がついてなかったのですが・・・(笑)
1回目の頃から考えると、亀の歩みではありますが、形になってきているし
すべての指導に通じる漠然としていたものが
言語化できるようになってきていると思います
次からの30回に向けての10回では
より具体的にお届けできるものができると思っています
今回の勉強会では
まず前回の宿題だった、
今までの検討をA5サイズの用紙に入力をして
情報量を具体的に目で見える形にしたもの
を評価しあうことから始まりました
A5サイズだと意外と情報を詰め込んでも、すっきりしていること
OfficeのWordを使って入力することが多いと思いますが
その印刷にあたって、プリンタの指示の中に、「冊子」という項目があり
A4用紙に配置順を意識しなくても作成でき、印刷できるなど
技術的な情報の共有などが行われました
引き続き、安楽を高めるための説明・提案についての検討にはいりました
その中ではメインとして伝えたいことはありますが、
場合によっては状況説明が必要だったり
補足が必要だったりすることについて
つまり、「ちょっと知ってると、役に立つ“コツ”」の扱いを
コラムということでカテゴリーをすると
うまくいきそうという展開をみました
そして、提案するときにもMBで意識している
「栄養」「活動」「休息」という
赤ちゃんの生活概念をあてはめることができるという
視点にきがつきました
その後
「ママの身体への負担を軽減する具体的な抱き方提案」を
検討するには 時間が少ないということで
前回に「見栄え」も大切にしようということを
どう実践していくのかという知識を得るために、書店巡りをしました
たくさんたくさんデザイン関連の本を見て、最終的に
高橋祐磨・片山なつ 著
「伝わるデザインの基本 増補改訂版 よい資料をつくるためのレイアウトのルール」
株式会社技術評論社 発行
1,980円
を、全員で購入し
また、今後、活動に参加していただく場合にもご購入いただき
目を通していただくことにしました
この本を選んだのは
「はじめに」の中でよい資料ができないのは
『「デザインのセンス」の問題ではなく、
「デザインのルール」を知らないことにあります』
と、「ルール」として明確に示していくれることです
ルール・ガイドラインとか表現されると
吸収したり会得するのは得意だと思います、助産師は。
それだけでなく、
使われている例示がWordやPowerPointなど
助産師がよく使う、使える、持っているソフトなのです
新しいソフトの使い方を覚える手間も減らせるだけでなく
日々の業務でもこの知識があると
「今すぐ」活用できると思ったからです
次回は2016年11月24日(木)です
今回の宿題は、
・今回のまとめをA5サイズに配置してまとめることをする人と
・コラムとして載せようと思う部分の内容を考えてくる人
に別れました
次回の予定テーマは
「抱っこ」の具体的な指導内容の検討
各種指導内容に共通する共通項目の検討
の予定をしています